自粛生活で,運動不足による膝の筋力低下,体の糖化も進んでいるようなので,いよいよダウンタウンへ,ウォーキングに繰り出すことにしたぜ!
玄米食パンやシリアル食パンに,野菜だらけの食生活で,肝臓へのダメージを軽減.
サダチルシアも,いつまでも若くはなかったってことか........
コロナに感染するのが怖くて,この一年間,週末は,ほとんど家から出ることはなかった.ジョン・レノン生誕80年の2020年の秋には,ダブルファンタジー展が六本木に訪れたが,とうとう行く決心はつかず,ステイホームし続けた.
ウォーキングなんて,今までやったことがなかったんで,どのくらいの時間,距離を歩けばいいのか?全くわからないまま,とりあえず,浅草,上野界隈をまずは散策してみることにした.スマホで,ストップウォッチで,時間を計測しながら,あてもなく歩いてみた.
すると,こんな場面に出くわした.
「君に,あげる」の「あげる」が「揚げる」か.
どうやら,豚カツやさんのようだ.
なるほど,普段,幾度となく,自転車や車で,通っているストリートであるにもかかわらず,今まで,気づかなかったお店がたくさんある.スピード優先の東京という世界にいると,自分の足で歩く速度で見えるものが,ほとんど見えなくなってしまう.
こんな面白い発見もあるのに,歩かないのがもったいない気がした.
そして,帰り道,長年通いつめた餃子屋のならびに,もう1つ発見があった.古びたショーウィンドウに,銅色(あかがねいろ)の器や急須が並んでいるのに,妙に惹かれた.銅や銀で,食器などを製作しているお店のようだ.結構な値段なので,通り過ぎて終わりにしようと歩き出したが,数歩で,引き返してみようという気になった.
店内に誰もいないので,入りづらかったが,入店し,「ごめん下さい」と言ったが,誰も出てこない.奥からは,金づちのような工具で,銅を叩く音がしていた.少し待ってみたが,誰も出てこないので,やはり店を出ようとしたら,金づちの音がなくなり,職人さんの姿が現れた.老舗のコーヒー専門の喫茶店などで使われている,あかがね色のコーヒーカップが気になり,「トッテは熱くならないのですか?」と尋ねると,「熱くなりますね,ただ,2つだけ熱くならないのあるよ」 といって,見せてくれた.1つは,よくあるコーヒーカップの形だったが,もう一つは,樽の形をしていて,それを購入することにした.
結構なお値段だったが,銀の製品は,桁違いだそうだし,銅よりも熱の通りがいいという.銅は,水中の塩素を分解するため,水をおいしくする効果があることから,コーヒー専門店ではよく使われるようだ.この店ではフライパンも製作している.きっと火のとおりが,普通のフライパンよりもいいから,焼上がるのも速いかもしれないな.ネーム入りのマグカップも作ってくれるみたいだし,いつの日か,銀の器でコーヒー飲んだり,目玉焼き作れるよう,頑張ろうと思った.
俺もこういうのに目を向ける歳になったのだなと,なんだが複雑な思いだったが,やはり銅器で飲むコーヒーは,スッキリして美味しい気がしたのは,気のせいか?
こんな感じで,フラメンコギターでも奏でると,雰囲気も出るしね.
灼熱のギタリスト,パコ・デ・ルシアさんが,
「Cobre」(銅)という楽曲を,フラメンコで演奏している.
曲種は「セビジャーナス」といって,スペインの春祭りで,伴奏する奏法である.
サダチルシアは,最初の12小節で,現在,挫折中,先へ進めません.セビジャーナスという曲種は,フラメンコギターの教則本では,大概,まず最初に覚える演奏形態なんだけど,パコデルシアともなると,セビジャーナスですら,高難度.
でも,今日は,あかがねのコーヒーカップと,パコの「Cobre」がつながって,
「牛に引かれて善光寺」
ならぬ
「銅に惹かれて浅草寺」
と,何も考えず歩き出しただけなのに,楽しいウォーキングとなった.