サダチルシア~sadachilucia’s blog

サダチルシア=サダチル(さだまさし+ミスチル)+パコデルシア

締めくくりの言葉が決めて~アナソレ現象


9週間、お茶の間ドラマで、これほど、
くぎ付けに、楽しませてくれたドラマは、
26年前金曜ドラマずっとあなたが好きだった
以来の
あなのことはそれほど」 (あなそれ)
だろう。

ヒロイン 波瑠の最後の言葉は、
あなたのやさしさが、暴力
と、夫役の東出昌大へ告げる。

こういう表現に敏感な俺は、やはり、
フォーク世代の
かぐや姫神田川」(作詞:喜多条忠、作曲:南こうせつ)の
ただ あなたの やさしさが こわかった

という、サビを、記憶しているからだろうか。

世代を超えても、なんか、こういう、いい人タイプ、
実は、後が怖いのかな?

淡い恋からスタートした夫婦とて、
やがて、子育て、親のことで、
もめ事もあって、当然のこと。

それを、やさしさというオブラートに包んで、
何事もないかのごとく振る舞い、近隣の人には、
うちは円満」なんて、顔すること自体が
人類の営みと最もかけ離れた行為かもしれない。
世間体が、優先し、肝心の当人同士のは、冷え切って、
残るは、金の折半、残存家具の処理、居住地の権利で、
長い歳月かけて、当人同士で決着つかなければ、
第3者の介在、裁判所での判決にまで、拡大する大問題なのだ。

生き物が繁殖することに、仁義なんてないのかもね。
だからこそ、
この人類特有の制度である、結婚、こそが、
実は、異例の生物の行為。
現代の若い未婚世代は、もしかしたら、
そんな風にとらえている可能性があり、それは、悟りのようなものに近いのでは?

そして、ヒロイン役 波瑠の母親役の
が、生涯一度も、婚姻関係がないにもかかわらず、
娘をもち、ピュアな人生を送っている。
結婚が、最上の男女関係ではない
というような台詞を語らせる。

仕事に打ち込むもよし、
趣味に走るのもよし、
人は、生まれて来てしまったからには、
それぞれ、生きている。生きていくしかない。

結婚し、家庭を築けば、一見、安定しているかのように思える。
しかし、そこには、いろんなトラブルが生じるはずだ。
・病気した、
・収入が減った、
・子供がいじめにあった
・親の介護で、夫婦仲に亀裂が生じた
・金の使い途で、もめた
りと。。。

こうやって見ると、人間て、皆、不器用で、不完全な生き物に思えてならない。
そして、生きざまに、絶対的な答えはない。

ラストシーンで、
ヒロインとヒーローが、ブライダル会場で、バッタリ再会する。
時は流れて、友達ですらない、互いの関係を理解し合うような場面だった。

そう!
このドラマ自体、絶対的答えのない、結末だったのです。