幼い頃、天然うなぎを捕まえてきたのを食べた。
自分で捕まえたのではないが、
夏になると、母親の故郷で、
過ごす田舎暮らしが好きだった。
蒲焼にして、新聞紙にくるんだうなぎを、
おばあちゃんが、よこしてくれた。
いくつ食ったかもわからないぐらい、
皆でうなぎを七輪で焼いて食った。
あれより思い出に残るうなぎはない。
小花のうなぎもうまいが、高いのが先。
やっぱ、川にもぐって、捕まえてきた、うなぎを
すぐに焼いて食ったのがうまい。
昨日はスーパーで、天然の開いただけの生うなぎを買ってきた。
網焼きで、そんな幼い頃の味をかみ締めた。
んー、たしかに、辺に、さんしょう、だの、秘伝のたれなんかなくても、
焼きたてがいい。
家で飯くえるのが一番だ。
ディズニーも海外旅行も、かしこまった温泉も俺にはいらん。
家で、誰にも気兼ねせずに、
くつろげる喜び。
それさえあればいいんだ。
死んだ親父も
「うちにいるのが一番いいんだ」
と、よく言って聞かせられた。
つまりはこれなんだ。
高級ホテルで、まかり間違えば
夏休みともなると、人手がなく、学生も暇で、
アルバイトのボーイが相手になると、
サービスの質も下がるな。
ルームサービスなんか頼むと、
慣れない手つきで、
テーブルに並べて、
ポケットに入れた、ナイフ取り出して、肉を裁いたり、
みてられねえ。
そんなのより、なんと朝食の
細くさしみ一切れ分ぐらいに切った、豚肉の
うまいことよ。
これで、飯１杯食える。
ねぎなんかきざんでかけると尚、うまい。
ドトール１回５００円でしょ。
サンド類２８０円前後だもんね。
これで、アイスコーヒーのんだら。
サダチルの朝食のおかずの５倍です。
立ち食いそばもかつてが、通ったが、
最低、２５０円はするな。
これにてんぷらを何か入れたら３００円は超えてくる。
ダメ、ダメ、ダメ、ダメ、ダメよー！ＳＯＳ！ＳＯＳ！
今日もまた誰か、お財布ピンチ～！
どう、嘉門さん、新ネタに。
２５０円あればね、
輸入の豚肉でも買うほうがまし。
最近、あったじゃん。
駅構内の立ち食いで、ねずみ入りのカレー鍋。
地下鉄待ってりゃ、ねずみがちょろちょろしているの見たときあるでしょ。
いつだったかな、立ち食いそば食いながら、隣のオヤジが、店長に、
「世界中の悩み全部背負ったような顔してよ」
なんていってた。
「俺のことか？」といいたかった。
サダチルはなぜ、こんなにも多くのものを背負って、
仕事をしているのかと思った。
なぜ、会社は組織のはずなのに、１つじゃなくて、
１人で解決をするのだろう。
大学を出て、就職した年の夏の土用のうなぎの日を思い出す。
同期の仲間と丸の内のオフィスの帰りに、
うなぎ食おうと出向いたら、
どこも長蛇の列。
その日はうなぎは食わなかった。
本当のうなぎなんて、銀座になんていないよ。
愛情あふれる、家にしか、黄金の天然うなぎは、
泳いでこないのさ。
