さほど乗り気ではなかったのだが、6月2日、
のコンサートのチケットが取れていた。
この2人のジョイントコンサートは、10年ぐらい前に、渋谷オーチャードホールで、見たことがある。結構、長丁場のコンサートだった。
去年は、かぐや姫の大ヒット曲「神田川」が50周年だったと記憶している。そして、伊勢正三氏の代表作「なごり雪」、国民的な作品と言ってもいいと思う、この曲が、発売50周年を迎えた。
先行して、渋谷Line Cubeでは、開催されていたが、コロナもまだ完全終息したわけではないので、混雑した場所は避けて、埼玉県越谷市の「サンシティホール」での会場を敢えて、選択した。
実家が、隣の草加市なので、わりと越谷市は、買い物などに、子供の頃、来た記憶がある。里帰りのような気持ちで、行ってみるかな~、ぐらいの感覚で、チケットを申し込んでいおいた軽い気持ちだった。
この日は、朝から雨で、無理して行かなくてもいいかな?とか思いつつ、ファミリーマートで、チケットを発券して、自宅へ帰り、PCで、座席を確認してみると!
ナント!
最前列!ほぼど真ん中!
ではないか。
伊勢正三氏、風解散後(解散という言葉を使ったり、宣言はないが)、およそ一年後、日本武道館でのソロコンサートを見に行った、1980年7月16日。伊勢正三を見たのも、初めてだし、コンサートを見に行ったのもこれが、初めてだった。あれから、苦節44年の時を経て、遂に、最前列のシートを手に入れた。
会場は、東武スカイツリーライン新越谷駅から、ほど近い場所だった。急行に乗ると、北千住から15分。渋谷に比べると、かなり近い。高校生の頃と違って、体力も衰えているので、なるべく所要時間は短いにこしたことはないと思った。
16時半に幕があき、オープニングは、かぐや姫の「青春」だった。
このライブでは、数曲、かぐや姫のナンバーを伊勢正三さんが、歌った。
二部構成で、一部の終わりと、二部の終わりに、なごり雪を2回演奏された。
バイオリンとビオラが加わって、終始、いい雰囲気のクラシックのような世界観も味わえた。
「あの唄はもう唄わないのですか」
の間奏でのビオラは特筆ものだった。
最前列って、意外と、アーチストと目が合うことはないのだと知った。ステージからの目線だと、後ろの席に向かうにつれて、勾配が高くなっていくので、おそらく15列目から20列目あたりが、ステージからちょうどアーティストの目の高さと一致するのではなかろうかと思った。最前列は、アーティストは、結構、首を傾けないと、見れない位置だと思った。しかし、音がとても良かった気がする。会場の音響が良かったのか、まるで、生演奏を聴いているかのように、心地良い音響だった。
きっと、もう二度と、最前列で、伊勢正三を見ることなど不可能だろうと思い、この時間を大事に過ごそうと思った。
会場では、発売されたばかりの、昨年の夏の軽井沢でのライブの完全版DVDが販売されていたので、購入した。
昨年の暮れに、ケーブルテレビで、完全版ではないが、放映されたものの、俺の好きな曲が含まれていなかったので、やはり、こういうDVDはありがたい。
「渋谷川」という名曲も入っていた。
そして、なんといっても一番良かったのは、
「春の流星」
かな。途中、歌詞を変えて、
「フクシマ」
という言葉が入っていた。
俺の母方の故郷。軽井沢の地でのライブなのだから、変えるなら「カルイザワ」とすればいいように思ったが、「フクシマ」と歌った。
「春の流星」伊勢正三 作詞・作曲
春は忘れない 私がここにいること
そしてあなたもここに ふるさとにいたこと
が原曲の歌詞だが、
「ふるさと」→「フクシマ」
とこのDVDでは、歌詞を変えていたのである。
こういうところが、どこか、伊勢正三さんというのは、自分とインスピレーションが通じ合っているような気がしてしまうのです。
高校一年生の夏から、長年、伊勢正三さんを追いかけてきた。
まさか、自分でもこんなに長く、追い続けるという目標を掲げたわけではないのだが、自然にやってきたことのような気がする。
この日も、あえて、混雑する渋谷の街よりも、少し東京から出た郊外の方がいいかな~という気持ちで、しかも実家の隣駅で、という力を抜いた自然な流れだった。
最新アルバム「Re-Born」発売から5年が過ぎた。あえて、このDVDで6曲含まれていたのを聴くと、CDだけで聴くよりも、いい感じの曲だと思うぜ。
「秋の葉の栞」という曲も、とてもいい。
DVDも2008年の「Garden final」のライブ以来の映像で見る伊勢正三だ。
言葉では、いい表せない、伊勢正三コンサートを最前列で見たという思い。
今年は、梅雨入りが遅いようで、今日は、もう梅雨を越して、真夏のような暑さで、熱中症のような頭痛がきた。
髪を少し切って、さっぱりしようとカットしにいくと、
「後ろは、どんな感じがいいですか」と聞かれ、今まで、あまり後ろのイメージを聞かれたこともなく戸惑ってしまい、お任せで、やって頂いた。
次回、同じように切ってくださいと、スマホで写真見せればいいやと思い、スマホを、なんとか、後頭部の後ろに腕を回して、撮影しやした。
自分の後ろの髪って見たの初めてだ。
by サダチルシア