悲しみに出会うたび あの人を思い出す...
ではじまる、中村雅俊の歌った、青春ドラマ挿入歌、本人主演の同名タイトルの映画も知られるが、
こんな雨の日に、何か、ギターで、弾きたくなるときがある。
別に、歌詞に雨が出てくるわけでもないのだけれど、
きっと、若い頃、ギターで、初めて弾けたのがこの曲で、
日曜日の学校が休みのときに、練習していたのが、たまたま雨の日だったりしたからだろう。
この頃、何もないことがどんなにか、平和で幸せかと、思うことがある。
ときに長すぎると感じる人生の空白時間を埋めるために、刺激を求めて、人々は、いろんな物を創造し、
欲望を満たすことで、心を癒したがるものかもしれない。
ジョンの誕生日に思い出した言葉に、「Nothing is Real」というストロベリー・フィールズ・フォーエヴァーに
出てくる歌詞の一部。
暑い夏が過ぎて、ふと今、心が落ち着いた自分に気がついた。
小さな子供のように、約束もしないで、偶然、いつものライブバーで、
カタさんに会えて、今日は、懐かしく思えた。
思い出すね、このバーで、アコースティックナイトが、始まった頃。
神田のフォーク酒場で、俺が、酔っ払って、かぐや姫ナンバーをかたっぱしから、歌い続け、
店側が、嫌な顔し始めて、カタさんに、退散しようと言われ、この店にたどり着いた土曜日の夜。
あの日も、激しい雨だった。
その日、前マスターに、アコナイトの話もちかけられて、始めた頃は、
日によって、出演者もほとんどいないことが、何度かあって、
今日と同じような雰囲気だった。
俺は、今日30分、カタさんは、1時間は演奏してたぜ。
何気ない心のふれいが 幸せをつれてくる
わざとらしい○活だの、とってつけた快楽に、心のふれあいなどは、芽生えやしない。
帰り道、カタさんに、おやすみメールしたら、
「雨あり 晴れあり」だねと、返信をいただいた。
人波に揉まれて、生き抜いてきたからこそ、そんな言葉も出てくるのだろう。
今日は何か、人間らしい心を取り戻したような気がしたぜ。