雨が心に、音を立てる闇を枕に 今宵 Oh Poor Boy....
桑田圭佑の「One Day」を、思い浮かべるような、
やさしい雨が、夜、降っていた。
思えば、10数年前になるかな。
この店にきたのは。
それきり、今日まで、来ることはなかった。
小さなスナック。
テニス仲間が、店を開くんで、もぅテニスに来れないと、
お別れの会が、その店で、行われ、
本当は、もっと、頻繁にくるかと思ったけど、
皆、いろいろあって、集まることはなかった。
ひょんなことで、
今宵、当時の仲間1人と、新しいメンバーで、集まった。
あの日と同じ、
ウィスキーをいただいた。
ウィスキーをいただいた。しかし、もうそんな回想など
どうでもよかったんだ。
皆、前を向いて、歩んでいる。
帰り道、東京メトロの駅まで、皆で、傘もささずに、ダベリながら、歩いた。
One Day I found you
Tonight I miss you...
というフレーズが、ふと消えていき、
I found future!
未来へ向かうべきと、思った。
そして、俺は、ただ1人、JRの駅へ向かった。
未来へ向かう勇気を、持つことができなかった自分に気がついた。
10数年前の仲間たちも、皆、心の底では、思い出したりしているのかもしれないが、
きっと、この大震災も乗り越えて、今日のこの雨をどこかで、見ていて、
自分の未来を生きているに違いない。
