曇りがちな朝、スカイツリーも煙って見えにくかったが、
隅田川花火大会は、今年は、異例の1か月遅れの開催となった。
この夏、テニスで怪我をして、
少し、ブルーな期間だったが、
浅草の沖縄料理での暑気払い、
娘との再会と、俺の夏としては、忘れることのできない、
夏となった。
そして、今日は、例年なら、自宅のマンションから、眺めている隅田川花火を、
近所の方から、お呼ばれで、これまた、違ったアングルの
花火を見ることに至った。
アットホームな雰囲気がとてもいい感じで、
皆、自由気ままに、飲み物、自慢の食べ物を持ち寄り、
花火を、バルコニーから眺めては、
また、部屋で、歓談し、この上ない、花火大会のイベントとなった。
第一会場の発射の瞬間から、見えるロケーションだった。
手打ちの蕎麦を作る仲間もいて、
生の蕎麦をできたてで、最高の生蕎麦をいただいた。
さくっと立ち寄るつもりが、結構遅くまで、ご厄介になり、
こんな賑やかな、花火大会も過去になかった。
めくりめく、人の世を渡ることが、
人間にとって一番の課題であり、それが、一番の幸せなのだろう。
いろんな人がいるけれど、こうして、年1回の花火をともに眺める気持ちは同じ。
大震災後の国難の最中、
わらをもつかむ気持ちで生きていかなければいけない。
そんな厳しい時だからこそ、
こうして、皆で集まり、
老若男女問わず、
支え合う心を持つことが大切で、
自分一人生き残っても何もならないと知った。
地球は小さな星だね
きっと放射線の被害なんて、誰にも解決できない。
そんな恐ろしい恐怖を考え付いた悪魔はいるのに、
それを救う神は、いない。
せめて、同じ時代に生まれ、同じ恐怖に脅かされて、
同じ町に流れ着いて生きている人達で、
今宵、花火を見ながら、ビール片手に、バカっ話でもして、
この星のわずかな望みとなるかもしれないが、
生きている証を感じとり、幸福を祈る和やかな夜だった。