サダチルシア~sadachilucia’s blog

サダチルシア=サダチル(さだまさし+ミスチル)+パコデルシア

グラフィティ

 
空から降ってきたメロディは、あっという間に、形になる
 
無理して、曲を書くことはできないから、いつも、自ずと沸いた曲から、
脳裏から離れないものだけが、本物として、やがて、
何らかの音色にする
 
 
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委託会社さえあれば、いつでも、CD製作したいところだが、
きっと儲からないから、そういう商売も消滅したんだろうな。
 
フォーク酒場とかも、以前ほどの勢いはないのかどうか知らないが、
小学校で、ダンスが必修とかで、
ヒップホップを先生が、まず、マスターしなければと大変なことになってる時代だ。
巷のライブハウスとかも、
ダンスミュージックの5,6人どころか、10人やそこいらのユニットが、
ステージ上がれるくらいのスペースないと、
これからは、準備として、どうかね。
AKB48のコピーやるアマチュアとかなら、
出演者だけで、ペイできるから、効率よさそうなものだ。
 
俺には、今なお、こんなグラフィティの部屋がある。
去る、3月4日にNHKホールで行われた、伊勢正三60th Aniversary Live~Shoyan's History
 
30代前半で、一度は、音楽界から姿を消してしまったが、
42才で、復活。
かぐや姫、風、時代のファンのみならず、
42才復活以降の、ソロの伊勢正三ファンもできて、
今では、フォークユニット「なごみーず」も含め、
改めて、ファンも増えたようだ。
 
 
 
 
「グラフィティの部屋」  作詞 ・作曲/伊勢正三
 
グラフィティの部屋が
誰にもあればいいね
ブラジルにモカにコロンビアン
軽く昇り 始めると
何故かもうひとつのHappy Life……
“覚めておくれよ 僕の心 その奥深くの仕組すべて教えてよ”
男は誰でも機関車好きで
模型なんか作りたくなるときもある

アメリカン クラシックな
テーブルで飲む『I.W.Harper』
たまにはレコード
Old Fashioned Love Song
でも聞きながら
時を振り返るHappy Life……
何時の時代も 星を数え その果てのなさに憧れを抱き続け
備前焼の花器 手に取って見てると
もっと昔に暮らしたくなる時もある
 
 
この曲は、風解散後、ソロ3枚目のアルバム「スモークドガラス越しの景色」という、
カッコいいジャケットの最後の収録曲。
 
俺的にも伊勢正三のソロとしては、ここに、頂点のようなものを感じたぐらい、
正やんの部屋を、作りだしたと思う。
 
その後、「Half Shoot」収録の「夜のFM」までは、
現在進行形のソロの正やんを、追いかけたが、
「Orange」、「Haert Beat」は、オリジナルアルバムが出たときには、
何やら、陰りを感じていたのか、ライブは、見に行っていたが、アルバムは購入しなかった。
 
「グラフィティの部屋」の歌詞にある
“覚めておくれよ 僕の心 その奥深くの仕組すべて教えてよ”
そんな心の仕組みをさぐり始めた、
正やんの苦悩だったのだろうか、
22才の別れ」、「なごり雪」、「雨の物語」、「海岸通り」、
20代に大ヒットを出し、長者番付でも、先輩の南こうせつ、拓郎らを押さえて、
常にミュージシャンとしてトップに名を連ねた栄光を、
なかなか超える作品が出なかったのも事実だ。
 
80年代後半、Sixtyレコードへ移籍し、「Out of Town」でも、
要所に正やんの、センスのいいフレーズがうかがえる。
しかし、このアルバム以降、めっきり姿を消し、
こうせつのサマーピクニックに、風で、大久保とゲストで出たのが、
NHKで中継されたのが、目についたぐらいの、主だった活動は無かったと思う。
 
俺もまた、「Out of Town」のツアーで、中野サンプラザでの雄姿を、学友と見に行ったのを最後に、
就職して、恋をし、結婚生活へと向かっていった。
そして、もうすぐ30才かという頃。
伊勢正三も、若い頃よく、MCやラジオで、
「早く30になりたい」
と語っていたのを覚えていたので、
俺も、30歳って、どんな実感なのかな、
グンと老いてしまうのかな、などと想像していた時期だった。
 
「海がここに来るまで」
という、おそらく、ソロ最高傑作のアルバムをひっさげて、
復活を遂げた!
今でも、ステージでは、このアルバムからの演奏曲が多いのは確かだ。
 
振り返れば、不思議な、売れ方をしたアーチストなのかな。
若いころ、立て続けに、ヒットを飛ばし、
その才能とは裏腹に、
本人中心の表舞台よりは、
かぐや姫で、こうせつの後輩的存在だったり、
風では、メインの存在には違いはないが、
ビッグステージは、解散間際の武道館だけ。
 
今、還暦を迎えた正やんだが、これからのフォーク界のアーチストも、
是非、ファンの心にいつまでも染み付くグラフィティ(落書き)のような、
作品を送りだしてほしいものだ。
 
俺も、また、少し、空から降ってきた曲を、綴ってこうと思う。
 
 
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