語れば安っぽく、聞こえてしまう。
言葉で、100は、表現できないから。
海は、その昔から異変が起きていた。
サラサラの砂浜が、
翌年の夏休み荒れた波と、
ゴツゴツとした、岩のような石が、
浅瀬には、ゴロゴロしていて、
足に当たると痛かった。
川の名前も、忘れてしまったが、
この海は、祖母の家から、
車で、20分ぐらいのところだったろう。
俺の母方の故郷。
原発が出来た頃から、
異変が起きていたのを、俺は、幼いころから、感じていた。
いや、原発ではなく、
自然そのものの驚異が、この頃から、
始まっていたのだ。
大人しかった海が騒ぎ始めていたのだ。
それが、あんな大地震の予兆だったなんて。。。
毎年、夏には、盆休みで、
ここへ集まり、
自然の世界へと触れていたもんだ。
思えば、こんなところが、
伊勢正三の「海風」
なんかと、相通ずるものがったのかもしれない。
山と海に挟まれた町だった。
もう今はない
そんな想いから、軽々しく、
語れずにいた。
俺のバラードが、
この町に響きわたるといいのに。