テニス歴なんて、20年だけど、
それを上回るのは、
ラケット歴だ。
テニスにはまって以来、
ラケットの性能とユーザの整合、さらには、
ストリングとの組み合わせで、
結果が変わる、テニスというものに、
惚れ込んだ。
果ては、MRTなる、世界基準のラケット職人の称号を有する、
テクニシャンに、ストリングの張り方を教わりに、
丸一日かけて、レッスンを受け、
自分のラケットぐらいなら、
張れるようにはなった。
かれこれ、ラケットの虜になってから久しいが、
など名だたるプレーヤーモデルはもちろんだが、
HEAD, Wilson, Prince, Babolat, YONEX
など、各テニスラケットメーカーの、
フラグシップモデルは、
すべて、持っている。
そしてついに、
マイラケットのオーダーのチャンスが来たのだ。
YONEXが、開始した、カスタム・フィットサービス
対象機種において、
重量
バランス
のメーカー指定内の数値で、変更ができる。
俺がチョイスしたのは、今回、
通常でさえ、
月産200本の手作りラケット、
REGNA
という機種。
カーボンの編みこみが大変らしく、
製作にかなりの時間がかかる。
その苦労の結果は、
テニスプレーヤーの、
プレーに大いに影響するのだ。
俺も、あまり、興味はなかったが、
専属コーチのつてで、
試打してみると、
明らかに、市販モデルと違うフィーリングであると、悟った。
それで、俺用に、バランス調整をして、
オウンネーム入りで、1本、マイラケを作ってみることにした。
[1] 外観は、REGNAは、皆同じ、このイメージ、地味です、渋いオヤジ層向けデザインか
[2] ケースは、ソフトで、伸縮のあるサポーターのような素材で、くるまれている
[3] ラケットに貼る、スペックのシールも、ホノグラムのピカピカデザイン
[4] 上記、シールを張る前に、製造工程段階でのシールが、このように貼られている
[5] そして、フレーム脇の、オウンネーム
このように、ネームが、入っています。
オヤジ群テニスも、
ここまで、極めれば、本望ですね。
例えば、
ギター好きの人が、
オリジナルギターを、作れるのと同じような。
オリジナルギターは、かなり高価ですが、
テニスラケットなら、
市販ラケットに、数千円で、
作れます。
ラケットは、ある程度、
スペックは限られています。
フェイス面積、
フレームの幅、
このあたりのこだわりは、初心者段階では、重要です。
中級レベルになると、
打球の飛び、コントロールに、意識がいきますから、
自身の力量に合わせ、
27インチの長さのどこに、重心を置くか、
自分のパワーに合わせ、
何グラムの、スイングウェート(振ったときの重さ感)、
が、気になってきます。
さらに、重要なのは、
ストリングパターンです。
ラケットの縦糸、横糸の数で、
スピンのかかり具合、
ボールのホールド感、
パワーの伝え方が、変わります。
オーソドックスなのは、
縦 16
横 19
の糸の本数です。
上級者の定番は、
縦 18
横 20
です。
自力で、スピンはかけられるので、
ホールド感は控えめ、
飛ばすことに重きがある。
これら2つのストリングパターン以外が、
微妙な、プレーヤー層のフィーリング的な
ところでもあるのですが、
近年、一概に、
上記のようなストリングパターンが、
代表とは言い難くなってきたのです。
ちなみに、今回のサダチル オリジナルは、
16 X 19 という、
オーソドックスなパターンです。
[6] ストリングのチョイスはこれ!
YONEXは、世界でもいちはやく、
プロがその昔、ナチュラルガットという、牛腸の天然素材の高価な、
一万円弱のガットを使用していたのに対し、
そのフィーリングを限りなく、受け継いだ、
柔らかなインパクトの、ナイロン素材(化学素材)
エアロンスーパーというのを、発売した。
写真は、そのエアロンでも、上物のストリングであるという。
ひとまず、サダチル、
マイギターよりも先に、
まず、
マイラケットを、
作った。
既成モデルの、マイナーチェンジレベルであるにもかかわらず、
製造までにおよそ2か月弱かかった。
まあでも、どんなラケット使っても、
満足できずにいた俺だが、
今回のREGNAは違った。
振り抜き、スイングウェート、
打球のホールド感、
ボレーのタッチ、
アングルショットのようなライン際へのコントロール、
サーブのヘッドの走りとプロネーションの柔らかさ、
どれをとっても
俺の、フィーリングに合っている。
快適なテニスには、
快適なアイテムがいるんだと、
20年前、
テニスを始めたときから、
そう思っていた。
なかなか、俺に合ったラケットはなく、
ならば、どうせ買うなら、
プロモデルをと思い、追い続けてきた。
しかし、どのラケットも、
欠点があり、
俺のパフォーマンスにマッチしなかった。
ようやく、めぐり逢えたんだ。