サダチルシア~sadachilucia’s blog

サダチルシア=サダチル(さだまさし+ミスチル)+パコデルシア

4年前を振り返る~No More 3.11


あの日は、会社の得意先のお客様のお誘いで、
焼肉屋さんで、晩餐の予定だった。

午後、勤務先のビルで異変が起きた。
トイレの水が逆流していた。

そして、午後3時過ぎ、とてつもない揺れがきた。
俺の背後は、出来たばかりの舎人ライナーが、
走行しているが、自動停止した。
そして、その高層のレールが大きく、揺れていた。

本棚が、いつ倒れるかわからないぐらいまで、揺れ、部下と俺で、支えた。

コピー機が、床の上を、
滑り出した。

5,6分は最低でも揺れ続けただろう。
その後も、数回、同じもしくは、やや小さめぐらいの揺れが、
起きては、本棚を手でささえた。

隣のビルの屋上の浄水口から、水が、溢れでているのが見えた。

舎人ライナーは完全に止まった。

その後、揺れが落ち着くと、
一緒にお客さんの晩餐へ行く先輩営業が、
「電話何回もして、やっと通じた、今日は中止だ」
と、言いに来てくれた。

午後、5時ぐらいで、ようやく、会社側から、
帰宅できるものは随時解散、
交通事情で、帰宅困難者は、会社待機と、
判断が下された。

俺は、チャリで、帰宅。
途中、レンタカー店が、行列なのを見た。

特に、道路の地割れなどは、見当たらず、
帰宅できた。

マンションのエレベータは、停止していた。

階段で、13階まで、上った、入居後、初めての体験だった。
部屋に入ると、
特に異変はなく、
食器類も、割れたり、
何か倒れたり、破損も見当たらなかった。

ガスを点火したが、つかなかった。

PCで、メール確認をした。

すると、友人から、
安否を気遣うメールが来ていた。

「ガスが点かない」と返信すると、
集合住宅なら、たぶん同じだろうから、
外の機材のマイクロメータをいじれば大丈夫ではと、教えてくれた。

その通り、ガスは修復。
しかも、東京ガスの年一点検の予約を、入れていたので、
ラッキーにも、翌朝、点検が行われた。

俺は、食い物確保にスーパーへ走った。

缶詰類を、買い込んで、帰宅。

実家へもようやく、夜の10時過ぎると、
携帯から、電話が通じた。

母方の故郷は、福島県大熊町

仙台の母の妹の叔母は、行方不明。
その娘である従姉は、被災地へのがれた。

大熊町に残った母の姉の叔母の次男も、
会津へ逃れた。

かくして、東電が福島へ出来たことで、
夏休みの宿題の作文書く材料だったのに、
今となっては、故郷を亡くしたことにほかならない。

生まれて、初めて、海水浴したのも、
福島県の海だった。

毎年、夏休みには、
祖母の家へ、親戚一同集まった。

カブトムシ、ミヤマクワガタ
朝、木々にとまっているのを、
捕まえたもんだ。

大自然の故郷と、
生活している東京の狭間で、
俺は育てられた。

こんな風に、歴史的な大震災で、
母方の故郷を失う形となった。

あれから4年。

阪神淡路から、東日本へと、
災害からの復興は、まだまだ、道半ば。

世界各地では、テロ行為や残虐な事件が、起きて、
地球は悪いことのほうが、多いみたいだ。

福島では、汚染水が流出、頻繁に起きている。

科学の進化、そんな人類の進化の過程が、原因で、
人類そのものを、苦しめることにほかならない。