夏の終りの今頃は,少年時代は,宿題に追われたものだった.24時間テレビなんかが,放送されて,朝まで,宿題しながら,徹夜でテレビ見てたりしたものだった...
中学2年の夏休みは,担任の先生の実家へ,同級生たちで,宿題を持って,泊りに行ったのを思い出す.教師になったばかりで,いきなり担任のクラスを持つことになった若い先生だった.きっと優秀だったからだろう.しかし,先生は,ちょうど一年前の今頃,他界してしまった.
夏って,なんか,俺にとっては,海とか山があって,
眩しくて,ギラギラして,楽しいものではなく,
センチな気持ちになりやすい季節なんだ.
そんな どことなく,カタルシスが必要な季節に,パコの名盤が届いた.
LUZIA
1998年リリース.
写真左の楽譜は,GW頃に,近所の楽器屋で,入手できたが,おそろのCDが,在庫が無く,ショップでも入荷見通しなしとのことだったが,ようやく,Amazon で新品が入ったの見つけたので,購入した.海外を経由していたが,通常のCDと変わらぬプライスだった.個人で,海外で買うと,関税や空輸の送料が高くて,倍ぐらいの値段になってしまうのだが,国内盤とほぼ同等価格で買えるのはありがたい.
このアルバム「LUZIA」だが,なぜ,「LUCIA」でないのかは,わからない.
このアルバムで聴きたかったのは,
1曲目の「Rio De La MIEL」(曲種:Bulerias)である.
ミエル川 と訳せばいいのか,川の名前のようだ.ブレリアというフラメンコの曲種では代表的な12拍子の楽曲で,出足から,インパクトのある曲だ.
いろいろ調べると,
5曲目「Luzia(アルバム同名曲)」(曲種:Siguiriya)
はパコの亡き母への思いのようだ.
曲の最後の方で,パコデルシア自ら歌っている? ではないか...
las cuerdas de la mi guitarra y estan llorando
Lloran por siguiriya
Con mi madre lucia
Pa' que quiero llora si ya no tengo
(翻訳サイトの訳:
私のギターの弦と彼らは泣いている
シギリジャのために泣く
私の母ルチアと 私はもはや持っていない場合、私は泣きたい)
とまあ,機械的に訳されてしまうが,パコの母への思いなのかもしれない.
シギリジャとは,これもフラメンコの曲種の1つ.
8曲目「CAMARON」(曲種:Rondena)
これは,読んで字の如く,
カマロンという名の,パコとコラボをしてきたカンテ歌手である.
Que con lo mucho que yo lo queria
Se fue de mi vera se fue
Para siempre
Pa' toita
Pa' toita la vida
(翻訳サイトの訳:
それは私がどれだけ欲しかったか 彼は私の側を去った 絶えず パ・トアイタ パ・トアイタ・ラ・ヴィダ)
と出てきた.
の曲も,パコ自ら,唄っているようだ.
ギタリストのパコデルシアが,歌を歌っているアルバムがあったのだ.
Camaronもまた,この頃,他界.
そして, パコが,エンディングで,唄っているようである.
YouTubeの映像を見る限りでは,パコデルシアは,無口そうな人だ
ギターソロのパコが,歌うとは,想像すらしていなかった.
このアルバム「Luzia」は,バンドでの演奏ではあるが,この頃のパコのジャズ寄りの作風はあまり感じられず,
灼熱のギタリスト パコのギターの音が,前面に出ている.
「Almoriama」以来の名盤といっていいだろう.