最近の美味しいものまず紹介しよう。
新幹線、何年ぶりだろう。「のぞみ」 博多行へ乗り込んだ
缶ビールと、東京駅で、日本橋の有名な鰻店「伊勢定」の弁当にありつけた。
毎年、夏に、日本橋へは、コンサートを見に行くのだが、
その公演時間中に、鰻は、売切れてしまい、食べたことがない。
しかし、今回、ひょんなことで、
旅に出ることになり、
この鰻にありつけた。
牛にひかれて善光寺
とでもいうのだろうか?
自分の意思とは無関係に、偶然、この久々の新幹線の旅により、
伊勢定の鰻にありつけたのは、ラッキーだった。
この日は、朝、京浜東北線で、人身事故があり、
一時、山手線も運転見合わせになり、
新幹線の時刻に間に合うか否か、心配だったので、
タクシーで東京駅へ向かった。
見たところだいぶ若い運ちゃんだったが、ビートルズの話も合うんで、
年齢をたずねると、
「42歳」と言っていた。
音楽の話でもちきりで、あっと言う間に、東京駅へ到着。
「あのとき人身事故で、電車が止まっていたから、タクシーで、行ったな、
なんて具合に、きっといい思い出になりますよ」
と、この運ちゃん、なかなか旨いこと言う。
宿泊先は、ビジネス向きの駅前のホテルだったが、
都会の喧騒から離れて、
物音ひとつしない、静かな部屋で、ひととき、くつろぐのもいいだろう。
何をしに来たかは、秘密ですが、
かつて、センチな一人旅をしていた頃とは、うってかわって、
ドライな自分に気が付いた。
思えば、多くの浪費をしたと、
50歳を超えた今、
40代を振り返る。
数十万のギターを買って、
ライブハウスをあちこち回り、
酒におぼれていた。
一体、なんで、あんなことやっていたのだろうかと。
もっと早く、律していなければいけなかったんだと。
手土産もって、学生時代の友人の営む居酒屋へ、会社の帰りに顔を出した。
同級生も1人来ていた。
そして、そんな40代の無駄遣いばかりしていた話をすると、
「それは、浪費ではなく、支えだったのではないでしょうか」
と、ふと諭された。
一見、何も残らない、趣味の世界。
音楽もテニスも、ただの週末の時間つぶし。
仲間と飲み歩き、ただ一切は過ぎ去り、答えらしきものは、何もないことに気が付く。
しかし、こんな思いつきの旅が、
仕事のスキルアップへ直接つながるわけでも、売り上げ、利益、なんでもないのだが、
実は、それこそが、現実に疲れ果てた、自分自身を、非日常へ心を動かし、
人の言葉をかりれば、
「それが支え」になっているのかもしれない。
東京へ戻り、夕方、いつものように、仲間と車で、某所へテニスへ向かうと、
イルミネーションに囲まれていた。