どうにもならん、暑さだ。
夜になって、一段と、来たぜ!
そう言えば、
サザン! 復活したんだな。
俺が、中学生の頃、出てきた、
学生バンドだった。
ザ・ベストテンでは、
世良と、仲悪くて、ケンカしてたのが、印象的だった。
高校のとき、学園祭で、
フィナーレの野外ステージで、
「私はピアノ」を、キーボードの女の子が、歌い上げた。
そう、俺が、長続きしなかった軽音楽部の、とりのバンドだった。
小雨降る中、そのステージでは、サザンのカヴァーで、
下谷中学の先輩、戸賀崎さんと、同期の榎が、
上野高校の東叡際と呼ばれる、名門の学園祭のステージで、
ボーカル、リードギターで、演奏していた姿が、今も、懐かしい。
俺は後に、榎と、大学で、バンドを組んだんだ。
そして、俺が、20歳ぐらいの頃には、サザンは、解散みたいな状態で、
クワタバンドなるものが、世に出てきていた。
でも、忘れじの曲は?
「夏をあきらめて」
だな。
18歳の夏。
淡い恋に破れた。
彼女は、180度の街角へ、消えていった。
目の前が、逆さまになった思いだった。
受験を目の前になる中で、
上野高校の同期たちも、
どんどん、仲良しになっていった。
サテンにしけ込むのも、飽きて、
未成年だったが、ハラハラしながら、居酒屋で、
親の目、盗んで、ビールと焼き鳥を、
1000円ぐらいで、呑んでいたもんだ。
店員も、未成年と知っていながら、
勘定負けてくれて、
俺達、高校生の心のわだかまりの、ケア をしてくれたのかもしれない、
なんて、今だから言える。
ちょっと背伸びして、大人になりたくて、しょうがなかった。
やがて、俺達のアジトは、
医者のせがれだった同級生の親が購入した、
六本木のマンションへと移っていき、
週末は、
そこで、ウィスキー持ちこんで、
朝まで、飲んだくれた。
サザンのシングルは、
出る曲、ほぼ、オリコン1位とかになったことだろう。
賑やかな、バンド編成と、茅ヶ崎、海、夏をテーマに、
その派手さとと裏返しの、
センチな曲もたくさんある。
・海
・別れ話は最後に
・ラチェン通りのシスター
などなど、どれも、どこか、夏の終わりに、引き潮とともに、
暮れゆく夏と、終わっていく恋のはざまにいる、
切ない男心とでもいうのであろうか、そんなイメージだ。
大学のゼミの夏合宿の行き帰りで、皆で、車に乗り込んで、
聞いていたのも、そんなサザンの曲ばかりだった。
そのサザンのセンチな部分に関しては、
世界と相通ずるものがある。