サダチルシア~sadachilucia’s blog

サダチルシア=サダチル(さだまさし+ミスチル)+パコデルシア

日本の明日を考える会~グッバイ夏


以前から気になっていた。
裏庭の木の柵の向こうに、
1軒、古びた平屋の家があった。
時々、裏庭の柵の戸をあけて、
そこから続く、小道を通り、買い物にいくのだが、
その家に、人が居たことはない。
空き家なのだろうか?

ある日、また裏庭のほうから小道へ出ようよ、
裏口のドアを開けて、外へ出ると、
ナント
住人らしき人達が、数人、平屋の引き戸を開けて、
オープンにして、会合をしているかのようだった。
そのうちの1人の中年の女性と目が遭い、ドキッときた。
髪がほど長く、細目の姿で、ごく普通の主婦のような出で立ち。
その目が遭った女性が、平屋から、外へ出てきて、
「私たちは、日本の明日を考える会なんです」と。
犬が3匹、大きいの小さいのが、俺の周りを囲んだ。
「あらあら、犬に囲まれちゃいましたね」と。
困った俺は、立ち尽くすしかなかった。

日本の明日を考える会、か。
一体、何を考え、どうしようというのだろう。

目覚めると、どうやら、酔いが回り、寝ていたようだ。
先週末、日本堤の有名な桜鍋の隣の肉屋の
馬刺しを食ってから、お腹の具合が悪いんで、
胃腸科へ受診した。
もともと、内臓は弱く、生系、脂系をとると、
すぐにお腹にきてしまう。
医者も
「あすこの馬刺しは旨いよな」と言っていた。
さらに、今週は、会社の近くの、
東京で一番安いとうたっている、立ち食い蕎麦屋が、
8周年記念で、そば代金無料で、
天ぷらだけの料金で、1週間のキャンペーンときた。
これに乗らないわけにはいかない。
150円ぐらいで、そば1杯にタネモノ入りで、腹一杯になる。
この店は、小盛りもあれば、メガ盛り、キング盛りと、
そば玉をどんどん入れて増やすことができて、
それ用の器も用意してあるところが、スゴイ!
そのそば代も無料だというのだから、ホント、大盤振る舞いだ。
俺は、小盛りでもちょうどいいぐらいなのに、
外の工事とかで、重労働の人には、ありがたいのだろうな。

またそこの店主の掛け声が面白い。
リズミカルに、しゃべっている。
さあ、行こお~っ、さあ、行こお~っ、。。。。。。」と、
客が来ると、オーダーするまで、ずっと言ってる。
考えていると、
「さあ、行こお~っ、まだ行かない」と、
言葉が変わる。
そして、オーダーすると、
「そばでもって、ゲソ天で、はいどうも」と言って、
一瞬にして作り上げる。
カウンターに金を置くと、
「どうも、毎度、でしたどうもで~、でした~」と、
これまた、面白い、表現を使う。

前にも、ブログで触れていたが、
この店主は、以前は、
日暮里駅前の六文そばという、
御茶ノ水秋葉原あたりで、展開しているチェーンの、
立ち食い蕎麦屋だった。

俺が初めて行ったのは、
多分、20代の頃だと記憶している。
家で、朝飯食っても、つい、
ここで、そばを食いたくなる。
その初めての日が、どうやら、そば無料の日だったようで、
「本日、○○円です」といって、
値札より安いのだと、知った。
それ以来、その安い日に出くわすことはなかったが、
やがて、独立開業し、
今の店を8年前にだし、最近じゃ、駒込にも出店した。
テレビ取材もくるようで、繁盛している。
この低料金で、よく経営していけるなと思うが、
この厳しい時代にぴったりの飲食店と言える。

安いだけじゃなく、
そば文化を知っている店主。
先週は、蕎麦がきもどきと無料提供していたようだ。
いろんな蕎麦屋を食べ歩いて、研究している。
ここの天ぷらは、他のそばつゆには合わない。

一度、天ぷらだけ買って、家で、
市販のそばを買って作って、入れてみたが、
全然、合わなかった。

まさに、この店ならではの、
そば、つゆ、天ぷらのコラボレートなのだ。
最近じゃ、ペットボトル持っていくと、つゆも売ってくれるみたいだ。
若いOLもちらほらテイクアウトでランチ用に買っていくのを見かける。

一時期、店主、体調悪そうにしていたが、
六文そばで数十年務め、独立後、8年経過、
長く続けているライフサイクルの長い商売だ。
24時間営業、年中無休、そば作りが人生なのかもしれない。
休んで、遊ぶ暇などないだろうな。

今時の高等教育を受けて、
就活で、面接で、仕事なんてしたことないのに、
御社で役に立ちたい、これこれこうしたい、などと、調子いいこと言って、
会社へ入る。
しかし、ろくすぽ、実績も作れず、ただ、
時間とともに、給料が上がり、
何の社会貢献もしていない者がほとんど。

たかが、数百円の立ち食いソバ屋
なんて、思われがちな飲食店としては、
身近でありながら、その価値は低い。
マクドナルドのようなファストフード系が、
ここ20年引っ張ってきたが、
マックは異物混入で、どん底の経営状態に。

メイドインジャパンらしい食文化のそばと天ぷらを、
低価格で、提供し続けるこの店は、
特筆ものだ。