日曜日の朝、ふと目が覚め、横になったままでいると、
タラリと、鼻水が流れた。
いつもの鼻炎だろうと思ってたが、
数分後、また、タラリと流れた。
「まさか、鼻血ではあるまい」とおもいつつ、まだ起きなくてもいいやと思ってたら、
また、タラリと流れ、さすが、これはおかしいと思い、
半身起こして、あたりを見回すと、ベッドがどす黒い色のシミになってるのが、闇の中で、見えた。
すぐさま、洗面所で、洗い流したが、ドバドバと血が流れ出た。
ティッシュをつめても、すぐに、真赤になる。
とりあえず、横になり止まるのを待った。
30分もすると、止まった感じで、
4,50分テレビを見ていた。
すると、また、鼻血が、流れてきた。
そして、横になり、
「もう1回、来たら医者に行こう」
と思い、スマホで、休日担当医を調べておいた。
案の定、また、血が流れ出た。
タクシーつかまえ、すぐ、町屋の耳鼻科がすぐ対応してくれるとのことで、向かった。
いきなり、運ちゃんが、普通に曲がる交差点通り越し、
ぼったくりモード。
病人乗せてまで、そんなに、じゃり銭稼がないと、お前らってダメなの?
途中、鼻の中で、血があふれているのが、分かった。
こんなときに限って、下手くその運転手にあたっちまったな。最悪!
わざとなのか、わからんが、本当、最近の、運ちゃんはダメだね。
ほっときゃ、最短最安で、到着しないと、プロじゃないぜ!
あげくは、カーナビまで使いだし、
しかも、ナビもろくすぽ使えない運ちゃんで、呆れてもの言えなかった。
というか、俺には、その力が無かった。
いつもなら、「オーバーランだね、ダメだよっ」て、言って、
問いただすのだが、さすがに、この鼻血の状況では、上を向いて、
車内を汚すまいとするので、精一杯。
2000円強とられて、病院到着!
病院へ行くと、落ち着いたドクターが、
すぐ、鼻を看てくれた。
だいぶ手前の血管が切れたんだそうだ。
止血用の綿をつめて、
数分そのままにしてと、様子を見られた。
血がにじんでこなかったので、どうやら、落ち着いたということだ。
飲み薬ももらって、どうにか、止血の処置は終わり、
帰路についた。
都電の線路沿いを歩いて、
結局、町屋駅まで、タクシーはいなかった。
ようやく、拾ったタクシー。
今度は、何も言わなくても、いつも俺が、通る最短を走ってる様子で安心して、ボケっとしてると、
運ちゃん「昨日は、暖かかったのに、今日は風強いですね」と、
明るい、キーの高い声で語りかけてきた。
サダチル「そうだね、実は、今日は、朝から鼻血とまらなくて、タクシーで、病院へ向かったけど、その運ちゃんが道わからにのか、オーバーランばかりして、困ったよ」
と。
サダチル「わりと同世代からは、若いとか言われるから、その気になってたけど、中身はボロボロだったんだね。最近は、膝痛、眼の老化で飛蚊症だのと、続いて、今日は、鼻血」というと、
甲高い声で笑って、
運ちゃん「今年は寒いから、病気になる人も多いんでしょうね。自分なんかは、もう56歳ですよ。」
と、この運ちゃん、見てくれ若くて、俺より年下と思ったが、
意外とベテランの人のようだった。
道感もよく、信号付近で、うまく、けん制して、俺に話しかけて、曲がるかどうか、タイミング計っているのがわかる。
とりあえず、帰りは、さっきの半値の1000円強で、済んだ。
コンビニで、朝食をと思い、タクシー降りると、
テニス仲間の会長が、午前の部終了で、チャリで戻ってきたとこに出くわした。
サダチル「鼻血とまんなくて、病院いってきたとこです。今日は、午後行けないですね」
というと、
会長「昨日、飲み過ぎたせいか」
と、前夜は、久々の、寿司屋ライブだったし、
俺も、そうとう、泥酔していたかもしれない。
興奮して、血管でもきれたか。
それはいいことだろう
と、楽観的なB型のサダチル!
仕事以外に、こんなにも、何かに夢中になって、
病院いくぐらいの勢い、
若い証拠?
いや、
老化現象か?
まあ、どっちにしろ、
こんな出来事が、いろんな事考えるきっかけになるから、
良しとしておこうじゃないか。