毎年恒例、7月の最終土曜日は、
隅田川花火大会、下町最大のイベント。
このマンションに越してきた年の最初の夏は、
ものすごい、見物客が多かった。
屋上、非常階段、部屋前のアルコーブで、
飲み物片手に、賑やかだった。
しかし、近年、さほど、花火に関心もなくなっているのか、
人の気配が少ない。
報道では、2万発とかって言っていたが、
今年は、打ち上げの間(ま)が長い気もしたし、
なんだか、迫力にかけたと思われるのは、
俺の気のせいか?
通行止めになる、マンションの前の通りも、
以前ほど、場所取りに躍起になってる様子もない。
俺は、マイペースで、
昼間から、戦闘開始。
花火開始の7時を待つのみ。
なぜか、この花火を境に、
夏の夜風は、少しずつ
涼しくなる。
そう、夏は、これから、という合図の花火ととらえられがちだが、
ピークを過ぎ、夏もそろそろ終わりか、
という雰囲気に、この浅草界隈は包まれてくる。